番外編 東京XW100② 夜を超えていけ

保土ヶ谷の住宅街から横浜方面へひたすら歩く。

横浜スタジアムや中華街のあたりは、土曜の夜ということもあり賑わっていた。
普段なら土曜の夜は飲むことが多いから、こうして素面で週末の夜の街を眺めるのは新鮮な気分かも。

赤レンガ倉庫が見えてきた。
横浜の夜景は東京XWのコースの楽しみだったポイント。

みなとみらいの夜景を楽しみながら歩く。

大観覧車の輝きにテンションが上がる。

22:50 第四チェックポイント 横浜 67km地点

支給は魚肉ソーセージ。タンパク質が嬉しい!
ここの休憩も短めで大丈夫そう。
にぎやかな横浜を後に、川崎方面へ向かう。

夜になっても意外に気温が下がらない。意識して水分を取りながら進む。
いつの間にか日付が変わっていた。

深夜1時過ぎに多摩川を渡って東京へ。
アドレナリンが出ているのか、ドーパミンがどばどばなのか、眠気は感じない。

街道沿いのコンビニでゼリー飲料を購入して補給。
他の参加者の方と話したりしながら軽く休憩してからまた歩き出す。

3:30 第五チェックポイント 大森 86km地点

ここが最後のチェックポイント。
朝ごはんには早すぎるが、先のコンビニで買った蒸しパンを頬張る。

今日は晴れて気温も上がる予報。あまり暑くなる前にゴールした方が楽だろうと考えて、4時前には出発。

夜が明けてきた。
あと14km、筋肉痛はあるし足首も軽く痛いけど、気力は全然切れていない。
前へ前へ、一歩進めばゴールに一歩近づく。

東京タワーが見えたら残りは5kmくらい。
3月の50kmの時に歩いたコースと重なっているので、なんとなく道の想像ができる。

ラストの3kmで大きな橋を4つ渡る。
まずは築地大橋、続いて黎明大橋、一番長い豊洲大橋、最後に有明北橋。
日が昇って暑くなってきた。アップダウンを繰り返しながら歩く。

ゴールとなるBrilliaランニングスタジアムが見えた。
この瞬間、冷静だったはずの気持ちが一気に昂るのが分かった。

7:24 ゴール

ゼッケン番号から一人ひとり名前をアナウンスしてくれる。

ゴールの瞬間は嬉しさとか達成感というよりは、現実味がないフワフワとした気持だった。
完歩証を受け取り、主人に無事にゴールしたと連絡する。
預けていた荷物を引き取り、着替えて、鍼のサービスを受けて、
足を伸ばして、水分を取りながら休憩してたら、ようやく100kmを歩ききった実感が湧いてきた。

タイムは22時間54分
想定では23時間半~24時間だったので少し早くゴールできた。

肉体的な疲れや痛みはあったけど、精神的につらいとはあまり感じなかった。
しいて言うなら最初の雨が一番きつかったかもしれない。
天気は自分ではコントロールできないし、刻々と変わる状況を見ながらその時に最善と思われる選択肢を選び続けるだけと割り切っていた。

どこかで自分はゴールできると根拠なく信じていた。
一方でこうなったらリタイアするという基準も明確に持っていた。

振り返ってみると、私がストレスに感じるのって自分の中で迷いがあるときなのだ。
迷いなくやっていることに対しては、結果がついてきてもついてこなくてもあまり後悔はしない性質なのだろう。
100kmウォーキングに挑戦して、思ったのはそんなことだった。

家に帰り、シャワーを浴びて仮眠を取る。
落ち着いてからのビールが沁みた。

***

後日談みたいなもの。
筋肉痛は生活に支障なくなるまでに3日程度かかった。
右足首は2週間くらいは軽く痛かったかな。

ちなみに体重は1.5kgほど減ったけど、すぐに戻ったw
体脂肪率は1.5%ほど下がったまま約2週間たっているので、このままキープしたい。