広島・しまなみ・松山旅⑤ 四国上陸

ジリジリと上がる気温と薄曇りの空。
ものすごい湿度で、少し動くと汗が吹き出る。
500mlのペットボトルはあっという間に空になる。
ゆるいカーブを描く先の見えない上り坂が、幾重にも続く。 

自転車を降りて歩くほどにはキツくなく、でも息が切れるくらいには急な坂。
ギアを軽くし、立ちこぎを繰り返し、時々水分補給をしてはまたこぎ出す。 

頑張れば上れる位のきつさというのが、余計に降りて押すもんかという気にさせる。
聞いてた通りのきつい坂道。 

上がっていくと前のほうで車の片側通行規制をしている。
どうやら工事中のようだ。 
ここまで意地のように上ってきた気持ちが途切れそうになる。

が、よく見ると交通整理の方が、対向車線の車を止めて、こっちにススメの合図を送ってることに気付く。 
あ、通るのを待ってくれてるんだ。
それじゃ、降りて押すわけにいかんと思う、小心者。 

通り過ぎるときに、警備員さんに「ありがとうございますっ」って声をかけた。
だいぶ息切れてたけど、伝わったみたいで「気をつけて」と笑顔で返してくれた。
さらに、待っててくれた対向車の中のおじさんにも会釈をする。
したら、わざわざ窓空けて「もう少しで下り坂だよー」って、手を振ってくれた。 

この後は坂は相変わらず急だけど、嬉しくってニヤニヤしながら上っていて、傍から見たら完全におかしな人だったと思う。
旅先だからとか関係なく、ただ嬉しかったんだ。 

程なくして、道がゆったり下り始める。
スピードが出過ぎないように気をつけながら、両足をペダルから浮かせて見る。
汗だくの顔に潮風が気持ちいい。
遠くに海が見えてくる。

島から四国へと渡る長い三連の橋が見えてくる。

しまなみ海道もいよいよ終盤。
全長4キロ強という来島海峡大橋を渡ると、愛媛県今治。
昨日の筋肉痛も日焼けも痛くって、なのに終わっちゃうと思うと少し寂しくて、長い長い海の上のサイクリングロードをゆっくりと進む。 

橋を降りてしばらく走り、今治市街に入る。
駅前で自転車を返却し、観光案内所で地図をもらう。 

あまり駅近くに観光名所はないようだが、今治城は比較的近いとのことだったので、行ってみることに。
途中に商店街もあるようだから、そこでお昼にしよう。 

歩いて行ったのだけど商店街はほとんどシャッター。ときどきやっていそうな飲食店もあるのだけど、14時前なのに看板は「準備中」。
地方都市の現実なのかな。それとも活気ある場所が他の場所に移ったのだろうか。 

ようやく営業してる喫茶店発見。
お昼ごはん♪

はい。暑さに負けました。
白玉宇治金時ミルクかけ。生き返る~!! 

そして今治城。

お堀は海水、というか海につながっているので、鯉とかじゃなくて海の魚が泳いでたりするらしい。お堀に鯖!とか、お堀に鰯!とかなんだろうか。 
しかし、外観だけ復元されたもので、中は地場産業の紹介をしていると聞き、入るのはやめた。
バリィさんも今日は出勤していないそうだし。 

駅まで戻る途中に発見したお店。

・・・。
かき氷の有名店!!こっちすればよかったぁぁ!! 
そんな小さな後悔をしたりもしながら、この先どうするか考える。 

実はしまなみ海道を渡った先はノープランで来たのだ。
当然今夜の宿も取っていない。そして今治は思った以上に何もない。 

高松に向かってうどんを食べるか、松山に向かって道後温泉に行くか。
考えながら、駅で予讃線の時刻表を見る。
下り(松山方面)…20分後
上り(高松方面)…45分後 

下ろう。20分後に来た電車に揺られながら、携帯で今夜の宿を探す。旅情はなくとも便利な時代だ。松山の繁華街近くのビジネスホテルを押さえる。 

松山駅から路面電車で15分ほど。途中、車窓から気になるお店を発見。
よし、ホテルに荷物置いたら来よう。 

30分ほど前に予約したんですが、といってチェックイン。
周りのビジネスホテルに比べるとだいぶ安いが、建物は古くとも感じよく清潔なホテルだった。 
道後温泉までひと風呂浴びに行こうかとも考えたが、どうせ行くならゆっくりしたいし翌日行こう。
軽くシャワーを浴びて、先ほど路面電車から見て気になった場所へ向かう。