岐阜旅⑤ モネの池

岐阜駅から約2時間、3本のバスを乗り継いでたどり着いたのは
根道神社の参道脇にある「名もなき池」、通称「モネの池」。

モネの絵画「睡蓮」のような雰囲気の池だ。
モネの庭、とかモネの池いわれる場所はほかにもあるが、ここはモネの雰囲気を目指して作ったわけではないそうだ。

元々このあたりの地域の岩が白っぽく、さらに湧水がほぼ養分を含まないため、微生物が繁殖せず透明度が高い池になった。
そこに近所の花屋さんが蓮やコウネなどの植物を植え、さらに誰かが飼えなくなった鯉を放した。
結果的に絵画のような雰囲気となった。
10年ほど前にネットでバズり観光客が増えたため、後から駐車場とお手洗いが整備されたそうだ。今では観光バスが立ち寄るほどの名所となっている。

とはいえ周りには何もないし、1周ゆっくり歩いても3分ほどの小さな池なので
ツアー等で来た方々は写真を数枚とったら15分程度で帰っていく。

ほぼ車か、ツアーで来るような場所なのだ。
公共交通機関だと次のバスは1時間後、岐阜駅まで戻るなら2時間後のバスでも同じ便に乗り継ぐことになる。
なのでここで写真をじっくり取ろうと思ってきた。

最初の方はまだ光があまり池に差し込んでおらず、蓮の花も閉じている。
水温が低いので蓮が開くのは10時過ぎだそう。


鯉がいい感じの場所に来るのを待って、ひたすらシャッターを押す。
ここは餌付け禁止のため、人が来ても鯉が寄ってくることもない。

時々植物の写真を撮ってみたりもして。

コウネ。
とても小さな花なので見落としがちだけど、じっくり見ると可愛い。

紫陽花もきれい。

35℃近い暑い中、時々水分補給をしながらひたすら撮影。
一人旅のいいところはこういう観光ができるところだ。
誰かと一緒だとこうはいかない。

粘ること約1時間半。
撮影枚数400枚を超えたころ。

自分の写真の腕にしてはだけど、ようやく雰囲気のある写真が撮れたかな。
気が済むまで撮影できたことに充足感を覚えて、そろそろ帰ることにした。

バス停に向かい、またまた乗客は自分だけのコミュニティバスで、ほらどキウイセンターまで戻る。
帰りはここから岐阜駅直通のバスがあるので、乗り継ぎにハラハラしなくて済んだ。

岐阜駅に戻って、お昼ご飯。
今日は朝食を抜いてしまったので、お腹ペコペコだ。
旅先でのラストの食事は、「円相くらうど」という駅ビルの和食屋さんにした。

まずは一杯。

初日に行った原田酒造場の 山車 花酵母造り あべりあ
空腹に沁みこむ~。

そして岐阜の名物を詰め込んだ御膳。

土手煮や山女魚の甘露煮、稚鮎の天ぷら、飛騨牛ローストビーフにあげづけも。
ご飯と赤出汁のお椀がついていて、ちょっと呑んでつまんでから〆るのにちょうどよい。
あれこれ全部美味しくいただいた。

お土産を買ったら名古屋駅まで普通列車で移動。15分くらいで着くことにびっくり。
名古屋から新幹線に乗り、一路東京へ。

観光する場所をあえて絞って、じっくり楽しめた岐阜の旅。
今度は長良川や郡上水上、奥飛騨温泉に行ってみるのもよいな。


お土産に買ってきた「みずのいろ」
予約必須と言われていたが、少しだけ駅のお土産屋さんに入荷があるそうで。
「割れやすいから水平に持ち歩いて!!」とお土産屋さんの方に念を押されて、慎重に持って帰った。
干錦玉(ほしきんぎょく)という日本の伝統的な和菓子を、限界まで薄く作りすべて天然のハーブやフルーツで色付けしている。

高山市内を流れる広い宮川、集落のあちこちから響く白川郷の水路の音、モネの池の透き通った湧水。
非日常の中で五感に響いた、岐阜県の「みずのいろ」が閉じ込められているよう。