高知旅行最終日の朝、6時に起きて荷物をまとめ、ユースホテルを後にする。
電車を待つホームで見上げた空はよく晴れた青。
朝の空気は少しだけ秋の匂いだった。
高知駅から少し歩いて大通りに出る。
片側の車線を全部つぶして、朝市が立っている。
日曜市という市で、戦後の闇市を起源として続いているそうで、
今でもお正月とよさこい祭りのとき以外は毎週日曜日にやっている。
屋外なので、生ものはないけど野菜とか、お花とか見ていてとっても面白い。


朝の6時台だけど、結構な人がきている。
自転車に乗った地元の人も多い。

そうや昔は生きた鶏も売ってたような。子供心にびびったなぁ。
いろいろ思い出しながら歩くと、行列発見。いいにおいもする。

有名な芋天のお店だ。

ここで朝ごはんにする。食べてたら、昨日沢田マンションを一緒に見学した方とばったり!
まさかの再開に驚きながら、しばし話す。



呼び込みの声とごった返す人達で、朝からものすごく活気がある。

焼き鳥屋さん。何度も言うが今は朝の6時台だ。
その時間から、焼き鳥で1杯やってる人たちがいる。
高知は酒飲みに寛容だというが、それにしてもすごい。


さすがにまだ飲みたいとは思えないので、田舎寿司とレモン水でさっぱり目の朝ごはん。
さっきの芋天は…おめざだったってことで。
お腹もふくれたところで、至極個人的な、行きたかった場所へと向かう。
歩くこと20分くらい。

この商店街が目印だ。

子供の頃よく遊んだ公園。母につれてきてもらったり。祖父がジャングルジムから落ちるふりをして子供たちをビビらせていたら、本当に落っこちたり・・・色んな思い出がある。

雨の日はこの古びた病院の前を通るのが怖かったな。

怒りんぼの神父のいた教会。外観はきれいになっているけど。

到着。今は空き家のようです。
祖父母の住んでいた家。ここの1Fでパン屋をやっていました。
40年くらい前の話。

お店を閉めてからも、ずーっと独特の匂いが漂っていたこの場所。
何をしに来たわけでもないんだけど、周囲に高い建物が増えたりして
変っていた町並みを写真におさめた。

少し時間もあったので、高知城へ行くことに。

天守閣から下を見る。

山内容堂は酒飲みだったらしいから、ここで飲んでたのかなぁ。
気持ちいいだろうな。
もちろん今は飲食禁止。
なので、昼から飲める場所へ向かいます。

葉牡丹。老舗の居酒屋です。吉田類も来たことがあるそうな。
昼の11時だというのに満席。
ちょうど入れ違いでカウンターが1席空いたので、ラッキーとばかりにそこに入り込む。

かんぱーい!!
たまたま隣にいた知らない方と杯をぶつけまして。
(高知では日常茶飯事のようです)
アテに川えびのからあげ。

お皿を見て、隣のおじいさんが「昔に比べると量が減ったなぁ。採れる量も減ってるから仕方ないか」とぼそり。
聞けば地元の銀行員だった方、このお店に通って30年だそうで。
カウンターの中のおばちゃんともニコニコ話しながら、ここは串も美味しいよ、とか勧めてくれた。

次は日本酒にしてみる。本醸造だけど、1合280円って安いねぇ。
司牡丹。プラスチックのタグがいい味を出している。

お勧めしてもらった串。確かに美味しかった。
祖父母が高知の人なことや、今回はひとり旅で来てること、旅先で酒場をめぐるのが好きなことを話すと言われた。
「しっかりはちきんの血を引き継いだね」
はちきん、とは高知の女性をさす言葉。
ちゃきちゃきしていて気が強い(ついでに酒も強い人が多い)のが典型的なんだとか。
生まれた場所は高知だけど、物心つくころには東京にいたし、自分の中で故郷は東京の外れだ。しかし高知に来て、朝市の活気や夜の酒場の空気にどこか懐かしさを感じていたのも事実。
小さい頃に毎年来ていたというのもあるけど、やっぱり自分にはこの場所の遺伝子が受け継がれているんだなと、妙に納得した。
お店をあとにして、空港へ向かう。
お土産を買い込んだら、飛行機の時間。
帰りの機内もしっかり眠って、夕焼けの羽田空港へ着陸した。

3泊4日、自分のルーツを実感しつつ、自然のパワーを感じたり、人のエネルギーに圧倒されたりした旅だった。
足摺岬や室戸のほうにも行ってみたいし、四国の他の県にも行きたいし・・・。
空港から帰る電車の中、すでに次の旅に思いを馳せる自分がいた。
