青森旅③ 津軽三味線に聞きほれる

十和田湖畔には、いくつか食堂がある。
ここでランチにしてから、奥入瀬渓流館へ戻る予定だったのだが、たまたま臨時休業だったり、大きな観光バスが止まっていてツアー客で満席だったり、なんとなくぴんと来なかったり。
予定変更して、先に奥入瀬渓流館まで戻ることにした。確かカフェが併設されていたから、軽食くらいはあるだろう。

帰りは歩くと時間的に厳しいので、レンタサイクルで。
レンタル料1,000円、十和田湖で借りて、奥入瀬渓流館で返却できるのでありがたい。
帰りは緩やかな下り坂が大半なので、電動アシストなしでも問題ない。

1時間半ほどで到着。返却手続きをして、隣の建物に入った途端に大雨が!!
十和田湖でランチしていたら確実に降られていただろう。

軽食があると期待していた、奥入瀬渓流館のカフェはりんごスイーツ専門店だった。
今日のランチは、りんごのキャラメリゼケーキとアップルパイになった。

アップルパイはりんごの品種違いで3種類から選べる。酸味も程よくあるという「星の金貨」をチョイス。
歩いて、漕いで疲れた体に甘さとホットコーヒーが染み渡る。
量はやや物足りないけど、朝ごはんしっかり食べておいてよかったー。

カフェには苔玉も飾ってあった。
奥入瀬渓流の植物は採取禁止なのでほかのところで育てた苔で制作しているのだそう。

まったり休憩していたら、いつの間にか雨はあがっていた。
通り雨だったみたいでよかった。
バスの時間までまだ少しあるので付近を散策することに。

奥入瀬川の支流のひとつ、蔦川。
ここは水辺遊びをしてもよい場所だそうだ。奥に見えるつり橋は、出会い橋。
奥入瀬川と比べると人工的に整えられているが、子供とかが遊ぶには良さそう。

バスの時刻が近づいたので、奥入瀬渓流館に戻る。
大きなバスに乗って青森駅へ向かった。
18時すぎにバスが青森駅に到着。ホテルにチェックインして、一息ついたら夕食処を探す。

検索して目星をつけたお店は、残念ながら臨時休業。
引き返す道すがら気になったお店に入ってみることに。

津軽じょっぱり漁屋酒場。
こういう「the・観光向け」のお店は普段はあまり選ばないのだが、津軽三味線ライブありとの情報に惹かれて入ってみることに。
予約していないのですが・・とお店の方聞いたところ、奇跡的に1席だけ空席があり入れることに。
店内はカウンター14席と、奥にテーブルが2つほど。思ったよりこじんまりした空間だった。ちょうど津軽三味線のライブが始まったところだったので、席に着きお酒を頼む。

呑んだことない地酒が飲みたくて、「蒼川」にした。
この片口も升も、接着剤も金物も使わずに、昔ながらの臍組で作られている。
お通しは湯豆腐と、ガーリックポークのすき焼。暖かいお料理がうれしいね。

そして目の前で聞く、津軽三味線。

カウンターの中で、1曲毎に向きを変えながら演奏してくれた。
演奏する前に曲の簡単な解説もあって、前知識なく来ても楽しめる。
何より弾き手の方の佇まいと、弦を抑える指先の動き、奏でられる音の力強さに圧倒された。

演奏が終了して、お店の中が明るくなった。
ここでお料理を注文。

烏賊のお刺身と、

ホタテの貝味噌焼き。
どちらもお酒が進む~。

あっという間に1杯めを呑み干し、お店の方に2杯目を相談。
お勧めいただいた「寒立馬」にしてみた。

引き続きマイペースに楽しんでいると、お隣のご夫婦に話しかけられた。
「青森はよく来るんですか?」と聞かれたので、初めて来たことやこのお店も飛び込みで入ってきたことを伝える。
お二人は愛知からツアーで来ていたのだが、帰りの飛行機が旅行会社の手違いで足りず、
もう一泊してもよい方を募られたので、急遽追加で一泊することになったそうだ。
「お仕事も引退したし子供も独立しているから、むしろ旅行が一日長くなってラッキーなの」なんておっしゃっていた。このお店はホテルの方にお勧めされて来たそうだ。
お二人であちこち旅行されているそうで、いろいろとお話を聞きながら楽しく飲ませていただいた。

お隣の方が帰られてしばらく、今度は逆の隣に女性のお一人様が。
なんとなく一人旅同士、通づるものがあったのかどちらからともなく話が始まる。
大阪から来たという彼女は、なんと仙台でマラソンを走ってから青森に来たそうだ。
青森の後は北上して、北海道まで行くんだとか。

話が弾んだのでもう1杯追加。
お酒は「鳩正宗」の裏ラベル、アテは海鞘酢を。
お隣の方とおつまみをシェアしつつ、盛り上がる。

気が付けば22時を回っていた。だいぶ長居しちゃった。
お店を後にして、ホテルへ戻る。

地元の人の集まるような店もよいけど、他の旅好きの方と交流できるようなお店もよかったな。
観光客向けだからと食わず嫌いせずに、気になったところにはどんどん飛び込んでいこう。
そんなことに気が付いた青森の夜だった。