新潟旅② 梯子酒の夜は更ける

酒の陣の会場を出たところで友人と合流。
東京の酒飲み仲間で、会場でも何度かあっては話していたけど、旅程も席もバラバラなので
落ち着いて話せたのはこのタイミング。

行先は会場から歩いて15分ほど。

吉川酒店さん。地元の酒屋さんって感じ。
店内には新潟の地酒がずらり。ビールやワイン、おつまみなんかも売っている。
ここでとあるイベントに参加するのだ。

その名も「裏 酒の陣」

以前、長岡市に「美の川酒造」という酒造があった。文政10年創業の老舗蔵だったが、2014年に廃業。
廃業した蔵のお酒は、ブレンドに使われてしまったりすることも多いようなのだが、美野川酒造の松本社長は在庫の冷蔵庫代を稼ぎながら造ったお酒をどうにかそのまま飲み手に届けるべく奔走したそうだ。
2015年に苗場酒造が在庫と商標を引き取った。
松本社長はその後もご自身の肩書を「日本酒浪人」としながら日本酒にかかわる活動を続けている。

前置きが長くなったが、その松本社長が主催のイベント。
苗場酒造の銘柄「苗場山」とコラボした「猫場山(にゃえばさん)」
こちらをスイーツやスパイスとペアリングでいただく会。

2種類の猫場山を様々な温度帯でお燗してくれる。
ハイカカオのチョコレートと合わせたり、七味や山椒ベースのスパイスと合わせたりすると
どんどん違った顔が見えてくる。
日本酒=和食、はもちろん合うが、それ以外の楽しみ方をいろいろと提案してくれる。

居合わせた、酒の陣から流れてきた日本酒好きの方々とお話ししながら30分ほど楽しんだ。
イベント参加費に含まれる「猫場山」の4合瓶1本とペアリングのスイーツセット(プリン、シフォンケーキなど)を受け取って、吉川酒店を後にした。

友人はこの後の新幹線で帰京するそうなので、新潟駅まで一緒に行く。
改札で見送ったら、わたしはそのまま本日の宿へ。
今回の宿は「アートホテル 新潟」。駅直結なのでとても便利だ。

荷物を置いて、携帯を充電しつつ、夜に行くお店の目星をつける。
日本酒が飲めて、一人でも入りやすいカウンターメインで、個人店またはローカルチェーン。
ちびちび系のつまみが充実してれば言うことなし。
酒の陣帰りの人も多いだろうし、念のため4件ほどピックアップ。
さて、行ってみますか。

時刻は18時過ぎ。
まずはウォーミングアップで、駅前のビルにある立ち飲み屋へ。
いきなり日本酒ではなくハイボールでエンジンをかける。

おつまみもいろいろでいい感じ。
迷ったけど、お刺身2種盛。

お手頃価格の立ち飲み屋でこのクオリティはさすが海沿いだ。

温まってきたところで、日本酒と行きましょう。
立ち飲みを出て先ほど調べたお店へ。
1軒目は満席。そんなこともあるね、と2軒目へ。
ところがここも本日は予約でいっぱい。酒の陣だもんね、仕方がないと3軒目へ。
こちらも満席ー。うおぉ、電話で確認してから来るべきだったか・・。
一か八かで4軒目・・・満席でした。

なんとまぁ、全滅。
この日は酒の陣に加えて、新潟アルビレックスvs川崎フロンターレのJ1の試合が新潟であり、
しかも新潟が勝利したってことで、サポーターの方々が祝杯を挙げていたようだ。
お店で飲むのは諦めて、どこかでお総菜をテイクアウトして、ホテルで晩酌しようかな。
そう思って通りを駅へ向かっていたら、1軒のお店から2人組がお店の方に見送られながら出てきた。
お、入れるかな?
下調べの時には引っかかりもしなかったけど、お店の前のメニューに日本酒の写真があったので、これも縁!と入ってみることに。

大きなコの字型のカウンターのみ、カウンターの中には20代前半と思わしき女性スタッフが3~4名と、男性スタッフが1人。
そしてお酒は飲み放題、女性は30分660円で以後10分単位で延長だそう。飲み放題料金にお通し1品は含まれており、それ以外のおつまみは別料金。
普段だったら選ばないタイプのお店だ。
とはいえ、初めて来店の場合は最初の30分は半額の330円とのことなので、合わなければ30分で出ればよい。

改めてメニューを眺める。日本酒は10種類。メニューにある越乃男山は品切れだが、代わりに越乃景虎があるとのこと。

では日本酒を行こうか。
サイズもお猪口か徳利を選べるとのことで、いろいろ飲みたいからお猪口にした。
お通しも7~8種類から選べるとのことで烏賊の塩辛をオーダー。

まずは麒麟山。
酒の陣では大吟醸や純米吟醸のような磨かれたお酒を多くいただいたので、本醸造メインのこのラインナップはまたタイプが違って好きだ。
薫り高く後味が綺麗で、モダンな空間で味わうようなお酒も大好きだけど、適度なうまみのある辛口は日常の酒って感じでこっちも大好きだ。違う良さがあるのです。

お酒はお猪口なら全種類飲めそうだなぁ、と思ったので2杯目からは日本酒メニューの右上から順にいただくことにした。
お店のスタッフの方もよく気が付く方ばかりで、グラスが空になるとすぐに次を聞いてくれる。
お隣はサッカー帰りの新潟アルビレックスサポーターの男性。勝利したのでニコニコ顔でグラスを傾けていた。お話しながら飲んでいると、突撃ライブが始まった。

昔は流しの歌い手さんが居酒屋なんかを周っていたけど、それの現代版って感じ。
音源はカラオケで、お客さんのリクエストに応えて歌ってくれたり。
店内も手拍子で盛り上がる!

楽しくなりつつお酒も進む。おつまみに栃尾揚げを追加。

分厚い油揚げをネギとかつ節でいただく。罪悪感の少ないおつまみですね。
日本酒は結構あっという間に10種類コンプリート。
ここからは好きなやつをリピートだ。

越乃景虎、ベタだけどやっぱり美味しい。
朝から飲んでいる割に酔っぱらっていないけど、眠たくなってきた。
そういや朝4時に起きたんだった。

そろそろ締めようということで、最後は店名にも付いているおむすびをいただくことに。

小さめサイズでお値段も1個66円~88円とお手頃。飲んだ後でも2~3種類くらい軽く食べれちゃうね。
梅オカカと、野沢菜、右上のはガガ握り。「ガガ握りとは?」スタッフさんに聞いたところショウとミョウを炒めたものだとか。なるほどね。

最後に日本酒10種類全部飲むと、お店に写真を飾っていただけるようで撮影したかったのだけどお店のカメラがバッテリー切れだったので、自分のスマホでだけ撮影。スタッフの方が一緒に映ってくれた。

普段なら選ばないようなお店、候補だったお店が全部満席だったから出会えた。
しっかり下調べしていく満足感も心地よいけど、偶然入ったお店が好みだったりするとすごくうれしくなる。
身軽に予定変更しやすいのも一人旅の良さだ。

美味しいお酒とおにぎりで、満腹大満足でホテルに戻った。